美容室での不意打ち
美容室では、ごくたまに、不意打ちの攻撃を受けることがある。
同じことに10回くらい答えたりすることは全くもって問題ないのだが、
不意打ちの、身体的攻撃にはたまにびっくりする。
私は美容室でシャンプーされることが大好きなのだが、そこでたまに、攻撃にあう。
本人にとってはきっと「得意技」なのであろう。
もう少し優しくしてくれれば、多分とても心地がいいのだろうけど、
やられている側の感じなんて、やっている本人が全て感じ取るのは無理な話で、
今回の不意打ちも、しょうがないことだとわかっている。
髪の毛の水を切る時である。
いつもなら、というか大体は、マッサージされながら水は切られず、根元を抑えつつの「ぎゅ」なのだが、
はじめて、マッサージしながら水を切られた。
必然的に髪の毛は引っ張られる。
が、その力が強いと、私の髪の毛は全て抜けてしまうか、首が伸びるかどっちかしかなかった。
1発目はかなりびっくりし、目を見開いた。けれども、相手は髪の毛に集中し、よかれと思って、頭皮を抑えながら髪をしぼる。
だんだんと乗ってきたのだろうか、後半はもはや髪の毛を引っ張られているだけな気がした。
(多分、そんなことはない)4発目くらいだと、もうこちらも頭に力を入れれば痛くないことを学ぶので
だんだんと首を伸ばしていく術を身につけた。
違う人にも、同じような技をかけられたのだが、その人はかなりソフトタッチ。
もはや私の体はハードタッチな技を覚えてしまっていたので、少し物足りなささえ感じる。
たった1回の不意打ちで、違う人に洗われている間中、後ろ髪を引かれる気持ちで(実際には引っ張られていたけれど)、ソフトタッチをじっと受けている私がいた。
恐るべし、シャンプー台での不意打ち。