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どうかしてるぜ、エスター!

タイトルの通り、「エスター」と「道化してるぜ!」についての感想です。

結末を知っていながらも、映画自体を観た事がなかったエスター。

子供の頃、あのジャケットにえらく興味がわいたのを覚えています。

子供の頃見た「衝撃的な写真(ビデオに限らずCDなどのジャケット)」というのは頭から離れないものですね。「食人族」のジャケットにはゾクゾクさせられ、「ナインハーフ」は親にバレないようにチラ見した記憶があります。

今もあるか知りませんが、レンタルビデオのコーナーに、映画のジャケットと簡単な説明文がたくさん載った小冊子が紐でぶら下がっていたのですが、それを見て、いわゆるジャケ買い、ならぬジャケ借りをし、洋画劇場でやるときは絶対観よう!なんて思ったものです。

今は無き「木曜洋画劇場」は家族で観ちゃいけない映画シリーズをバンバンと放送していたのが懐かしいです。「ボディランゲージ」や「氷の微笑」なんかは、2階の部屋で1人ハラハラしながら観ていました。

話はそれましたが、そんな「なにこれわかりやすい」と子供ながらに思ったエスターのお話です。

簡単に言っちゃえば「こわいばばあの話」なんですが、お話としてもまあわかりやすくて、思ったよりもハラハラドキドキ、そしてイライラします。エスターに拍手!な作品です。でもそのエスター役の子、そんなにガツガツ映画に出ているわけではないみたいです。もったいない。すごい役者になりそうな雰囲気だったのに。まだ18歳、学業を終えたら本腰入れるつもりなのでしょうか。余計なお世話ですね。

私はこういう類の話には、とことんイラつかされる資なのですが、イラつかされたらもう思う壺ですね。将来、自分が養子を取ることになって、その子の名前が「絵寿太」なんてキラキラネームだったら、躊躇すると思います。いろんな意味で…

もう一つの「道化してるぜ!」について。原題は「STITCHES」です。パーティの途中で死んだピエロの話。これだけ聞くと、「あの子のパーティを、ちゃんと終わらせてあげたいんだ…!だからちょっとしたイタズラで最高のパーティにしてあげようじゃないか!ねえ神様、僕をほんのちょっとだけ生き返らせてくれないか?」なんてセリフがありそうですが、実際は全く違います。「パッチアダムス」のピエロと勘違いしてはいけません。ロビン・ウィリアムズは出ていません。その代わり、パーティの直前に女とセックスしているようなピエロが出ています。

そもそも、なんでこの映画を知ったかというと、多分、「スマイリー」(これまたB級スプラッター映画)の画像を検索している時に、顔面が膨れ上がり、目ん玉が飛び出している男の画像を見つけたのがきっかけです。その画像をクリックしてみると、どうやら映画のワンシーンで、しかもタイトルが「道化してるぜ!」。もう気になって夜も眠れません。(きっとその日はぐっすりと眠りました)

観たいなー観たいなーなんて思っていて、先日、Netflixのお試し登録をしてみたら、なんとこの映画が配信されているじゃありませんか!最高!ってことで、早速観てみたってわけです。

邦題って、結構残念な結果になることが多いですが、このタイトルは秀逸です。B級感とクレイジー感が十二分に伝わってきます。

映画の内容といえば、グチョグチョと人が死んでいくだけです。主人公とヒロインのちょっとした甘酸っぱい恋愛とかどうでもいいです。私は、とにかくあの画像のシーンが楽しみでしょうがなかったのです。

B級映画には欠かせないビッチもちゃんと出てきます。なぜか成長してからオカマになった子とかいますが、そうなった経緯とかは気にする必要のない映画です。ただ、ただ、人がどうやって殺されるかを楽しむ映画です。

とあるブログには、「今まで見た一番グロい映画は道化してるぜ!の傘で目ん玉が飛び出るシーン」と言っている人もいました。完全にギャグですが、よくできたギャグスプラッターだと思います。

タランティーノを見習ったような、とにかくプシャーっと音を立てて飛び散る鮮血、やたらグチョグチョという音を立てたがる演出、チープだけどお決まりのお腹から抉り出される腸、SAWのクオリティとは程遠い脳みそを開けるシーン…あげたらキリがありませんが、定番だけどあると安心するシーンがてんこ盛りです。終始笑って観ていられます。

肝心の期待のシーンも、最高でした。記念に旦那さんとそのシーンの写真を撮ったほどです。

ラストも、ちゃんと「あ、こいつぅ!」と軽く肘で小突きたくなる仕上がりでした。

監督はまだ代表作はあまり無い若手らしいですが、この「道化してるぜ!」は、立派な代表作と言っても過言ではないでしょう!このまま、「色々分かった上で本気でギャグスプラッター系を撮る監督」として有名になってほしいです。道化〜の後に撮った、2014年の「フロム・ザ・ダーク」も気になります。

ここまで書いて思いましたが、本人がコメディだと言わない限り、ギャグスプラッターなんて言うのは失礼な話ですね。スプラッターはスプラッター!血が飛び散るシーンで笑うこちら側が、どうかしてるって話です。

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