© 2015 by Chiharu Nikaido

237

May 12, 2016

ROOM237のために、「シャイニング」を観直してみました。

昔この映画を夜中に一人で観て、まだ若かった私は、あまりの恐怖に途中で止めてしまった。

続きは真っ昼間の、お母さんがキッチンでお昼ごはんの準備をしている時に観たのが懐かしい。

そうしないと、リビングの扉が開いて、血がドバドバと流れてくるんじゃないかって、

廊下に双子がいるんじゃないかって、風呂場からセクシーな女の人が出てくるんじゃないかって、

想像が止まらなかったので、平和で仕方ない時間に観るしかなかったのです。

 

ただ、大人になった今でも、やっぱり怖かった。

何が怖いって、音が怖い。ミュートで観れば、もしかしたらホームドラマに観えなくもない。

ゾンビだとか海外の幽霊(日本のはからっきしダメですが)だとかって全然大丈夫なのですが、なぜかこの映画はダメです。ただ昔とは違って怖くて止めることもなければ、ちゃんとあれこれ考えながら観れるようにはなりました。成長したみたいです。

 

ラストも知ってるし、どうなっていくかという流れもわかっていながらも、改めて観ると細かい部分の恐怖とかに鳥肌が立ってしまう。それとファッションと内装の素敵さにも鳥肌。ああ、なんて素敵なんだ!と。

当時は調べもしませんでしたが、あのホテル、今でも泊まれるんですもんね。今度行ってみないと。ただ、スキーなんて小学生以来やったことのない私なので、目的は迷路で泊まりに行きたい。もし冬に行ってしまったら、ジャックが後ろにいる気がしてしまうかもしれない。

ちなみに、あのホテルの内装のモデルはまた別にあるらしくって、そっちのホテルにも是非行ってみたいのですが、どうやら予約を取るのはとーっても難しいような。でも、死ぬまでに一度は行ってみたいなあ。

 

さて、本題のROOM237ですよ。

それを観る前に、ちょろっと調べてしまったのです、このドキュメンタリー映画の事を。

すると、キューブリックの作品の考察だとかなんだとかを載せている素敵なブログの管理人さんが、「キューブリックという名を借りた金の為に作ったくそみたいな映画」と言うような事を書いていたのです。

私はてっきり公式のものかと思っていたのですが、どうやらこの映画は陰謀論大好きオタクが、色々とこじつけをつけているだけの話のようなのです。これはどうしたものか、と。時間の無駄なのかもしれない、と。でもちょっと気になる。バカな事言ってるよ、この人達。なんて軽い気持ちで観ればいいのかもしれないけれど、そのせいで私の中の「最高におしゃれで怖くて白目むきたくなるような映画」が汚される可能性がある。

手元にあるappleTVのリモコンがこちらをチラチラと見ている気がする。「いいじゃん、netflixだし」なんて言っている気がする。

なんて色々と考えているうちに、内容が気になっちゃって気になっちゃって、観てしまいました結局。

 

結果、観ても観なくても良かったなーなんて、ありきたりな感想しか思いつきませんでした。

ところどころ、「ああ、そういえば!本当だ!」なんて、一瞬楽しんでしまいましたが、基本的には「暇だなあ」「よくこんなことまで見つけましたね(こじつけられましたね)」と肩をぽんと叩いてあげたくなるような内容でした。

逆再生と通常再生を同時に写すと、こんなにも不自然なくらいに重なる!なんて検証もありましたが、あれは面白かったなあ。だって自分だけでそんな事やってみようとも思わないし、やるのが面倒だし。あのコーナー(笑)は面白かった!でもまあ一応、その逆再生する意味ってのも、しっかりとこじつけているんです。シャイニングには「逆戻り」だったり「鏡」だったりがよく登場する。そういうところから、「もしかしたらキューブリックはこの映画自体を逆再生してみろって伝えたかったんじゃないか?!」なんて言ってしまう。もうね、楽しいんですよ、本人たちがここまで「まさか?」とか「これはもしや!」なんて盛り上がっているところを観ちゃうと、もう止めてあげないでってなる。批評はたくさんあるかもしれないけれど、もう放っておいてあげようよ、これはこれで面白いじゃんってなってきます。

オーバーラップの検証なんても良かったですね、だって、自分でコマ送りなんてしないもの。

あと間取りについて考えたりしているのも面白かったです。あれは誰だって気になっちゃいますよね。わかるわかる。

所々で、これただの編集ミスじゃないの?みたいな部分とかも、「これは彼の行き場が亡くなったことを表しているのです」なんて真剣な口調でナレーションが入るのだけれど、もう、彼らがそういうならそうなのかもね。でも、他のちょっとした違和感だとかは「これはよくわかんね。ミスだろうね。」と笑いながら飛ばします。適当!

原作との比較だとかも、もっと詳しくやって欲しかったなあ。

 

最初の方はバカらしいなんて思っていたけれど、キューブリックの「シャイニング」に取り憑かれてしまったオタク気質な人たちが作った動画なんだと思えば、なんてチャーミングなんだろうってなります。

ただ、これで金を稼いだと思うと、あのブログの管理人さん同様、「キューブリックを使った」と感じてしまいます。YouTubeにでもあがっているだけだったら、もっと気楽に観れたかもしれない。

 

で、結局最終的に何につなげているかって言うと、この映画は「ホロコースト」、「アポロ月面着陸映像の捏造」についてのメッセージがてんこ盛りだってこと。彼らはそう思っているらしい。いや、そうだったのかもしれない、本当は。彼らの言っていることがすべてキューブリックの思惑通りだったかもしれない。でも、もう当人は亡くなってしまっているし、本当のことはわからない。

 

シャイニングはお昼ごはんを作る母親の横で、このROOM237はお昼ごはんを作りながらでも観てみるくらいで良かったかも。

 

 

イラストはシャイニングのヒロイン(叫ぶ顔がこんなに似合う女優さんってなかなかいない!髪型とレトロな顔立ち、華奢な体にキューブリックセンスのファッションがよく映える!)のウェンディのワンシーン。まだまだ悲劇が起こる前の、無線で「電話線が切れちゃってるのよ」なんて呑気にタバコを吸いながら話しているシーン。あー、最高にキュートです!

彼女は唯一「ROOM237」には入っていません。んでもってきっとこのドキュメンタリー映画「ROOM237」も観ていないでしょう、なんて勝手に思っています。

 

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